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更新日: 2026-03-09公開日: 2026-03-09
居抜きオフィスで必ず出てくる「造作譲渡」の意味や費用相場、契約時の注意点をわかりやすく解説。トラブルを防ぐためのチェックポイントも紹介します。

「居抜きオフィスに興味があるけど、造作譲渡ってよく聞く割にイマイチよくわからない…」そんな方は意外と多いのではないでしょうか。居抜き物件を検討するなら、造作譲渡の仕組みを知っておくことはとても大切です。知らずに契約してしまうと、思わぬ費用やトラブルにつながることも。この記事では、造作譲渡の基本から注意点まで、初心者の方にもわかりやすく解説していきます。

① そもそも「造作譲渡」ってなに?

■ 造作譲渡の基本的な意味

造作譲渡(ぞうさくじょうと)とは、前のテナントが残した内装や設備を、次のテナントが引き継ぐことを指します。たとえば、デスクやチェア、パーテーション、照明器具、エアコン、受付カウンターなど、オフィス内にある「造作物」をそのまま譲り受ける仕組みです。

通常のオフィス退去では、テナントが原状回復(もとの状態に戻す工事)を行いますが、居抜き物件では造作物をそのまま残して次のテナントに渡すため、双方にとってコストを抑えられるメリットがあります。

■ 「造作譲渡料」が発生するケース

造作譲渡には無償の場合と有償の場合があります。有償の場合に支払う費用が「造作譲渡料」です。金額は物件や設備の状態によって異なりますが、一般的には数十万円〜数百万円程度が相場です。新品で内装を一から作るよりも大幅に安く済むケースがほとんどなので、初期費用を抑えたい企業にとっては大きなメリットです。

② 造作譲渡のメリットとデメリット

■ メリット:コストと時間を大幅カット

  • 初期費用の削減:内装工事費や家具購入費を大幅に節約できます
  • 入居までの時間短縮:工事期間が不要なため、最短で数日〜数週間で入居可能
  • 退去側もお得:前テナントは原状回復費用を節約でき、造作譲渡料を受け取れる場合もあります

■ デメリット:事前チェックが重要

  • 設備の劣化リスク:中古の設備なので、エアコンや照明が古い場合は修理・交換費用がかかることも
  • レイアウトの制約:既存の内装をベースにするため、自由なデザインがしにくい場合があります
  • 責任の所在が曖昧になりやすい:退去時の原状回復をどこまで行うか、事前にしっかり確認が必要です

③ 造作譲渡の契約で気をつけたいポイント

■ 「造作譲渡契約書」を必ず作成する

造作譲渡は口約束ではなく、必ず書面で契約を交わしましょう。契約書には、譲渡する設備のリスト、譲渡料の金額、引き渡し日、設備の動作保証の有無などを明記します。書面がないと、あとから「この設備は含まれていなかった」「壊れていた」といったトラブルになりかねません。

■ 設備リストを細かく確認する

譲渡される造作物は、ひとつひとつリスト化して確認するのが鉄則です。「内装一式」のようなざっくりとした表現だけでは、何が含まれているのか曖昧になりがちです。写真を撮って記録に残しておくのもおすすめです。

■ オーナー(貸主)の承諾を得る

造作譲渡はテナント同士の話し合いだけでは完結しません。物件のオーナー(貸主)の承諾が必要です。オーナーによっては造作譲渡を認めていないケースもあるため、必ず事前に確認しましょう。

④ 造作譲渡料の相場と交渉のコツ

■ 相場はケースバイケース

造作譲渡料の相場は、設備の種類・状態・築年数などによって大きく変わります。目安としては以下のとおりです。

  • 小規模オフィス(10〜30坪):50万〜200万円程度
  • 中規模オフィス(30〜100坪):200万〜500万円程度
  • 大規模・高グレード内装:500万円以上になることも

ただし、前テナントが早く退去したい場合は無償や格安で譲渡されることもあります。タイミングが合えばかなりお得に入居できるチャンスです。

■ 交渉のポイント

造作譲渡料は交渉の余地があることが多いです。設備の経年劣化や、不要な造作物の撤去費用を考慮して、合理的な根拠をもとに交渉してみましょう。不動産会社や仲介業者を通じて交渉するとスムーズに進むことが多いです。

⑤ よくあるトラブルと防ぎ方

■ 設備の不具合が発覚した

入居後にエアコンが動かない、照明が切れている、といったケースは少なくありません。契約前に設備の動作確認を必ず行い、不具合があった場合の対応(修理負担の分担など)を契約書に盛り込んでおくことが重要です。

■ 退去時の原状回復の範囲が不明確

造作譲渡で入居した場合、退去時にどこまで原状回復が必要かは事前に明確にしておきましょう。「入居時の状態に戻す」のか「スケルトン(何もない状態)に戻す」のかでコストが大きく変わります。必ず賃貸借契約書で確認してください。

⑥ まとめ

造作譲渡は、居抜きオフィスを活用するうえで欠かせない仕組みです。うまく活用すれば、初期費用を大幅に抑えながらスピーディに入居できる、とても便利な方法です。ただし、契約書の作成や設備チェック、オーナーの承諾など、押さえるべきポイントを見落とすとトラブルにつながります。事前の準備をしっかり行って、安心してオフィス移転を進めましょう。

ハコマでは、造作譲渡が可能な居抜きオフィスやセットアップオフィスの物件情報を多数掲載しています。初めてのオフィス探しでも安心してご利用いただけますので、ぜひお気軽にご相談ください。